赤い羽根共同募金の助成を受け、聴覚に障害を持つ子どもたちとそのきょうだいのための「夏休みろう子どもクラブ」を8月に6日間開催しました。全県から、延べ124名の子どもたちが参加しました。
このクラブは、聴覚に障害を持つ子どもが長期の夏季休暇に地域において孤立しないことを目的に開催しています。毎年継続参加する子どもや、ろう学校だけではなく地域の学校に通う、きこえない子どもの参加も多くいます。クラブでは、きこえない子どもたちが分かることば「手話」で学習、交流、体験を行えるよう様々な企画を実施しています。今年の社会見学(小学高学年から高校生)では、三菱電機株式会社静岡製作所(静岡市)を訪問し、冷凍空調製品の開発から出荷までの流れを学ぶとともに、ろう社員との交流の機会を設けました。幼児は工作や運動を中心に企画、小中高生は勉強、スポーツ、調理、プールを楽しみました。ろう指導者による「ミニ手話講座」では、絵を見て形や動きを手話で表すCL(類別詞)表現を学習しました。また、全体バス企画では、富士山静岡空港と茶の都ミュージアムを訪れました。
卒業生がボランティアとして参加し、きこえない子どもたちのロールモデルとなったことで、年上の子どもが年下を支援する場面も多く見られました。年齢を越えたつながりが自然に生まれ、手話による交流が育まれました。参加した子どもたちから「来年の夏休みもまたこのクラブに参加したい」と感想があり、本クラブが手話によるろう児のコミュニティを形成し、保護者の休息につながる大切な場となっています。
今年もこの事業に温かいご支援をいただき、ありがとうございました。
市区町村 |
静岡市 |
団体名 |
静岡県聴覚障害者協会 |
URL |
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