このたび、赤い羽根共同募金では、
『平成23年度に県内児童養護施設等に在籍する高校3年生で、
卒業後に就職を希望し、自動車運転免許が必要となる方』を対象に、
免許取得費用を助成しました。今年で4回目の助成です。
この助成を含めた助成事業報告を、
3月23日「平成23年度共同募金助成金交付式」において
静岡県児童養護施設協議会 副会長の松田正幸様より
ご報告いただきましたので、報告内容をご紹介いたします。
「現在、児童養護施設に暮らす児童の半数以上は虐待が原因で入所しています。虐待を受けた児童は、入所当初はどの子も皆良い子を演じるのですが、施設が安全な場所であることがわかると、職員や他の子どもに向かって、しばしば暴力や暴言など様々な問題行動を起こすようになります。存在そのものを否定された子どもたちは、そのような行動をとることで、周りの大人に対して、こんな自分でも寄り添い受け入れてくれるのか、許してくれるのか、ということを体全体で訴えているのです。
職員も大変苦労していますが、それでも『明日を信じることのできる
子どもたち』を育てるよう日々努めています。
しかし、彼らが社会に出るためには様々なハンディがあります。
その一つが、運転免許証の取得です。就職に際しては、運転免許証を必要としている企業が多くありますが、子どもたちが自ら免許取得費用を用意することは難しく、ローンを背負ったまま社会に出ることになってしまいます。
そこで、赤い羽根共同募金の助成をいただき、社会へ旅立つ子どもたちの負担を軽くしていただいています。
また、現在、児童福祉法では18歳までしか施設で暮らすことが出来ない為、進学を希望する子も、高校卒業後の道が実質閉ざされていると言っても過言ではありません。
今後は、高校卒業後に専門学校や短大、大学を出て社会に巣立つ事ができることが、子どもたちと職員の願いです。
共同募金へのご寄付を通して、子どもたちへのご支援をいただき、
改めて心より感謝申し上げます。ありがとうございました。 」
市区町村 | 袋井市 |
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団体名 | 静岡県児童養護施設協議会 まきばの家 |
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